カタールW杯 2022 感想戦
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カタールW杯 2022はアルゼンチンがフランスをPK戦で破り優勝する形で幕を下ろした。メッシ最後の大会と言われる中で最後に栄冠を掴み取れたことはファンとしても嬉しいシーンだった。
決勝戦は今世紀史上最高のゲームと言っても過言ではないくらいエキサイティングで、最後まで一瞬の気も許されない展開になり、リアルタイムで観戦できたことは本当に幸せだった。
ここではファンとして楽しんだカタールW杯の大会全体を通した感想を書く。完全に趣味です。
どんな角度からでも見れる美しい光景 🇦🇷🤩#Qatar2022 | #FIFAワールドカップ pic.twitter.com/JBSxoeHgD0
— FIFAワールドカップ 🏆 (@FIFAWorldCup_JP) December 19, 2022
目次
- 超短期決戦となった大会
- 代表のクラブチーム化の失敗
- 交代カード5枚という戦い方
- スポーツテクノロジーの普及
- 森保さんのマネジメントと日本人
- 圧倒的な個と組織の融合に見るチーム論
- 2010 → 2014の歴史が繰り返されるのか
- 日本サッカーの現在地と新時代
超短期決戦となった大会
カタールW杯はcovid-19の影響もあり、イレギュラーなスケジュールでの開催になった。
従来は欧州のシーズンオフとなる6月から7月にかけて開催されるが、今大会は欧州のシーズン途中である11月から12月開催。
開催地であるカタールは中東で、夏季は猛烈に暑い環境になるため、この時期の開催が実はベストだったんじゃないかとも思っている。カタールは11月といえど日中は30度近くの気温になり、ほぼ日本の夏と変わらない気候のようだ。
大会開催タイミングがシーズン後 vs シーズン途中というのは選手コンディションに大きく影響する。シーズン後は長いリーグ戦を戦い抜いた後で選手も疲弊し、コンディションに不調をきたしているケースが多い。対して、シーズン途中は序盤ということもあり、不調ではないものの安定していない選手が多い印象を受けた。
日本だと南野はまさに典型例で、夏に移籍して以降調子を上げることができず、背番号10を背負ってこれまで代表を牽引してきたが、今大会は全試合ベンチスタートになっている。一方で、シーズン序盤から調子を上げてきた鎌田、久保、前田、伊藤などはスタートポジションを掴んでいる。特に久保は5月ごろには当落線上にいる見立てが出ていた中でソシエダに移籍し、左サイドの地位を確立したことがスタートポジションを掴んだ要因の一つだろう。開催タイミングとシーズンの関係は一長一短かもしれない。
また、大会に入るまでの準備期間が短かったのもチームクオリティに大きく影響を及ぼしていると見ていた。従来は1ヶ月半近くの準備期間を経て大会に突入するが、今大会は2週間弱で初戦を迎えることになる (Jリーグであれば1ヶ月弱の猶予がある) 。この準備期間の短さはチーム戦術を仕上げることに大きな影響を及ぼす。
現に日本は3バックの守備戦術を練習で1度も試すことなく(!)、ぶっつけ本番で実践し(!?)ドイツ戦で結果を残した(!?!?)。結果が出たもののこれは博打に近い取り組みで、本当に実力であるのかは冷静に見た方が良い。もちろん戦術理解度の高いメンバーが揃っていて、その場でやり切れるレベルになってきたのは評価すべきことではある。
とまぁ、まずは開催時期が今大会の試合に大きく影響を及ぼしていた印象があった。
代表のクラブチーム化の失敗
今大会の新たなサッカートレンドの1つとして注目を集めていたのが、代表チームのクラブ化だ。
日本が予選で戦ったドイツとスペインがこのスタイルでチーム作りがなされているのもあって、割と関心が高い話題だったのではないか。(世界的に見たらそうではないかもしれない)
ドイツとスペインはそれぞれ代表チームをクラブチームに近しい状況にまで近づけることで優勝を目指していたと言われている。
なぜ、クラブチームに近づけることで優勝を目指すのかというと、代表チームよりもクラブチームの方が高度なサッカーをしているからで、これはクラブチームの方が選手が一定固定していることや長い期間戦術を組織に落とし込めるからという仮説。クラブチームに近しい高度な戦術をやれるチームに仕上げることができれば、代表でも良い成績を残せるのではないか?という算段だと言われている。そんな単純な話ではないと思うが、話の流れとしてはそういう感じだ。
前提が異なるので比較するものではないかもしれないが、W杯とチャンピオンズリーグの試合は別物だと思っている。チャンピオンズリーグの方がはるかに戦術的に頭を使った戦い方をしており、対してW杯は国の誇りと名誉をかけて戦うのでメンタル的な部分が戦い方に影響している様に思う。
ドイツはバイエルンを率いていたハンジフリックが代表監督になり、チームをバイエルン出身選手を中心に構成する方針でチーム作りを行っていた。スペインのルイスエンリケはバルセロナを率いた後に代表監督に就任し、チームの中心をバルセロナのメンバー(ガビ, ブスケツ, ペドリ)で構成する方針になっている。
結論は、どちらも失敗している。ドイツは予選敗退、スペインはラウンド16で消えた。
同じグループで日本が勝ったからというのもあるが(ポイチマジック!!)、裏では色々と歯車が噛み合わなかったことがあった様だ。ドイツは日本に負けた後に内紛が起き (バイエルン出身者 vs それ以外) 、チームの方向性が狂ったという話を聞く。スペインはパス数こそ多いものの、ゴールに迫ることができずに結果的に勝ちきれずに負けた。
サンプル数が少ない & 4年に1度のサイクルでは再現性がないと言われるとその通りなのだが、今大会だけで見ればクラブチーム化は失敗だったと言える。
交代カード5枚という戦い方
もう1つのサッカートレンドとして取り上げたいのが ”交代カード5枚” 戦術。というより、ルール改定。これは日本が実践しドイツとスペインを破ったものでもあり、大きく注目を集めた。ジャーナリストの方々のコメントを見る限り、他国で同じ戦い方を選択した国がおらず、森保さんが発明者ではないかとも言われている。まさにポイチマジック。
従来の交代カードは3枚であったため、限定的な変化しか加えられなかったが、5枚となると3-4-3の場合、前線3枚+サイド2枚を変えることができ、前半と後半で別のチームであるかの様にドラスティックに戦い方を変えることができる。
日本は前半を強固な守備ブロックを引いて守り、後半から攻撃のスイッチを入れ、相手に焦りと混乱を生みながら、一瞬の隙を個の能力で突き刺す戦い方(三笘 / 堂安 / 浅野)でドイツとスペインを破った。
ハンジフリックもルイスエンリケも「こんなゲームにさせられるとは思っていなかった。点を入れられてからは混乱し、数分間は自分たちでどうやって状況を立て直したら良いのかわからなくなってしまった」と試合後の会見で類似のコメントをしており、いかにこの戦い方が格上に驚きと混乱を生むのかがよくわかる。
見ている側も交代カードの存在によって戦い方の幅がグッと広がり、面白みがかなり増した。
特に後半はプレーのインテンシティも下がるため、見飽きる人もいたかもしれないが、5枚の交代カードを切られることにより、最後まで試合の変化を楽しめる様になった。
今後も5枚のゲームルールは続く様なので、戦い方が大きく変わると見ている。かなりゲームが高度化していくのではないか。そしてカードが切れる様になることは、より選手層が厚いチームが強くなることを意味しており、総力で勝利を掴む戦いになってくるだろう。
スポーツテクノロジーの普及
今大会もスポーツテクノロジーの普及が見えた。VARは前回のロシア大会から導入されたので、だいぶ馴染みが出てきた (以降Jリーグでも導入された) ところだが、今大会からは新たに半自動オフサイドテクノロジーも導入された。
早速初戦のカタール対セネガルからオフサイド判定に用いられるたが、最初はなぜオフサイド判定になるのか、TV観戦している側としては全く理解できない仕組みだった。
「え、今のオフサイド…?」という感じである。
しかし、判定後に共有される映像からわかる、数センチの身体の抜け出しに対して精密なオフサイド判定が下されていることを知り驚愕。
それも観客も理解できる様に検査シミュレーション映像が瞬時に共有される仕様になっている。試合後に時間差で事後的に共有されるわけでもないので、かなり正当性が保証されている印象を受ける。
すごい。
これにより狡賢く立ち回る機会が減る一方で、正当な技術でオフサイドを仕掛けるシーンが増える様に思えた。攻撃よりも守備の技術が上がりそう。
もう一つ触れておきたいのがVARによるライン判定だ。
これは今更説明も不要だと思うが、スペイン戦の2点目で起きた三笘のギリギリでの折り返しに対するラインアウトの判断はテクノロジーのおかげだ。
VARによって正確に正当な判断がなされたことで、ゴールが認められた。
確認時間が比較的長く取られた方だが、それでも1分30秒ほどの中断で判断がなされていた。
VARの判定がなければノーゴール判定を受けても誰も文句を言わない可能性すらある1mmの世界。
すごすぎる。
まだまだテクノロジーの普及は進みそうで、今後も注目していきたい。
参考 : “1ミリ判定”だけではない、W杯で「デジタル化」が急伸した根本原因
森保さんのマネジメントと日本人
森保さんのマネジメント手法方面の話がおもしろかった。
森保さんは日本人としては初めて代表監督を丸4年務めた人だ。これまでも日本人監督は岡田さんや西野さんがいたが、いずれも監督を短期間 (2年半や3ヶ月) で限定的にしかやれていない。さらに森保さんは西野さんが監督指揮を取ったロシア大会時にはチームコーチとしてサポートしてきた経歴もある。
それゆえ、あのロシアでの教訓(ハリル解任後の急造チームやロストフの14秒)を肌身で理解している人物でもあり、今時点での日本人監督としてはこの上ない人選だった。
注目を集めていたのがマネジメント手法で、かなり異質だと言われていた。それはチーム戦術をボトムアップで決めていくもの。森保さんは選手の意見を強く尊重するやり方をとっていた。これは全くセオリー通りではない。
一般的に戦術やゲームプランはトップダウンで決まることがほとんど (というより日本以外はそれでやっているはず) で、選手は監督コーチを信頼し、渡されるミッションを忠実にこなすことが求められる。監督コーチはチーム全体の強みと相手の特徴をもとに戦い方を決めて、あるいは修正して勝利確率を1%でも上げることが仕事だ。"勝利するためになんとかするマネジメント" である。
しかし、今大会の代表チームは違った。戦術の方向性や決め事、ゲームプランの叩き台こそコーチ陣が提示するものの、最終的に仕上げるところで選手の意見を聞き入れるやり方をとっていた。トップダウンというより、最後のところでボトムアップにするのである。
具体的にはスペイン戦の守備ブロックはフランクフルトで結果を残した鎌田の意見を取り入れて、2021-2022シーズンのバルサ戦で手応えを感じだ3-4-3 (守備時5-3-2-1) をベースとして、鎌田が前線のバランスをとる方式を試合前日に提言し採用され、見事結果を残した。
提言した鎌田もすごいが、受け入れたコーチ陣もすごい、そしてそれをぶっつけで成功させて結果を出すチーム全体がすごい。
選手がチームの戦い方に口を出すのは海外特に欧州では御法度とされているもので、マネジメント層から嫌われることがほとんどだ (求められるのはミッションをこなせる忠実な戦士、そして結果を残す者) 。最悪チーム構想から外されることすらある。(いわゆる確執と呼ばれるもの)
もちろん全く言及しないということはないが、ごく限られているのがほとんどだ。
この現象から「日本人という特徴が見える」話が面白かった。
日本人は ”欧州の選手以上にチーム戦術や組織について言及しすぎる” 点があるという。
日本人的な思考のベースには勤勉で真面目で素直な性格があり (偏見を含む) 、代表チームともなると、これまで自然とチームのトップに立ち強いオーナーシップを発揮してきた人が揃うものだ。
故に、自身に任されるミッション以上のことに口を出してしまうと。勝利という目的があれば尚更顕著に出るのだろう。
この現象を見た時にジャーナリストの目線では、オーナーシップの強い発揮が良いと見られる反面、マネジメント層を困らせているのではないかという見方もできる。結果、欧州のトップリーグで活躍した監督には好かれず、招聘がうまくいかない、できたとしてもハレーションが生まれそうだという見方だ。
森保さんはもしかしたらこの特徴を活かす方向でマネジメントを考えていたのかもしれない。
これまで「戦術がない」「約束事がなさすぎる」という意見が多く出ていたが、真に勝負するタイミングでこれまで考えさせてきた選手の知恵を絞り出させる様な、自律的に現場判断が進む様な最高のファシリテーターとしてのマネジメントが森保流。結果として臨機応変に対応することができる柔軟性が組織に生まれ、相手やゲーム展開によって戦い方を変えることができたのかもしれない。
都合よく捉えているだけかもしれないが、そういうマネジメント手法の可能性を示すやり方に面白さを感じた。
ちなみに個人的にはファシリテーション型は苦手だ。餅は餅屋だと思っている。
圧倒的な個と組織の融合に見るチーム論
カタール大会決勝はアルゼンチンとフランスの組み合わせだったが、どちらも共通したチームの特徴がある。それは圧倒的な個の強さを持つ王様とそれを支えるチームという構造だ。
アルゼンチンはメッシを中心としたベテランと若手の勢いの組み合わせ、フランスはエムバペを中心としてベテランがゲームを組み立てて、フィニッシャーにエムバペを持ってくるという戦い方を主としている。
どちらも王様に最高の仕事をしてもらえる様に、それ以外のメンバーが献身的にチームに尽くすやり方で勝負を決めて決勝まで勝ち上がってきた。そして決勝では見事にそれが現代サッカーの最高の戦い方であることを示す様なゲームになる。スコアで見てもメッシ2得点、エムバペ3得点である。
この現象をもとに語られるのがチーム論だ。個人か組織かという二元論が鉄板である。そもそも、二元論的にチーム論を語るのは不毛でナンセンスだと思っている。自論は「個人”も”組織”も”」だ。
ゲームスタッツとスコアだけで見たら王様ゲームになっている様に見えるかもしれないが、これは”チームの勝利”という共通目的に対して最も合理的に勝つ確率が高い手段を選んでいるからであって、王様を活躍させるために選んだ戦い方ではない。チームの勝利が先にあり、結果的に活躍してもらうことになった見るのが正しい。
王様を活躍させれば結果的にチームの勝ちに近づくことができる、であればそうしようという論理展開だ。この状況を見て「2チームは集団であってチームではない」と言う人がいるのだろうか。
人の活躍の有無でチームであるか否かを語る人がいるがそれは間違っていると言いたい。活躍の有無はマネジメントの問題 (機会, 期待, 成果) であり、組織でしか生み出せない (個人では到底生み出せない) 成果を作れるかどうかがチーム論 (配置, 責任, 結果) だ。
誤解を生むのはその関係性にある。マネジメントの成果はチームに還るし、チームの結果はマネジメントに還る。「二元論ではなく、両立させるべき」というのは2つを相反する立場で見るのではなく、双方に作用する関係として見るのが正しいという意味だ。
そうなった時に次にチームが先かマネジメントが先かという話になる。結論はチームが先である。
理由は結果から逆算しなければ的外れな成果を生み出してしまうから。一番に欲しているのはメンバーの活躍ではなくチームの勝利だ。チームが勝てば結果的にメンバーは活躍したと見られる(場合がほとんど)、これは完全に結果論。
シビアな状況であればあるほどこれが顕著に現れる。逆にそうでなければどっちでも良いのではとなる、結果に対する重みが違うからだ。
今大会の2チームはまさにこのチーム論を表す様な戦い方をやってきていると見て取れた。個人か組織かではなく、個人も組織も共通の目的に対して協力することで大きな結果(成果)を勝ち取れる。それを手本となって証明しているかの様に思えた。
「一体感を目的とした組織は失敗する」と岡田さんがマネジメント論を語っているのも、まさにこのチーム論と同じことだと思った。
2010 → 2014の歴史が繰り返されるのか
クロアチアに敗戦後、「ラウンド16を突破するために足りないものは何なのか」論争が生まれた。(4年ぶり3回目)
選手方面の声を聞く限り、「弱者のサッカーをすることから抜け出したい」という声が挙がっている。今大会のコスタリカを除く3試合は全て格上の相手で、引いて守備ブロックを敷いて守りを固めてカウンターで仕留める戦い方になった。これを弱者 (試合の主導権を握らない) の戦い方と呼ぶ。
弱者の戦い方をしてでも勝ち切れる様になったのが今大会で見せた進化だろう。しかし、それだけではラウンド16を突破することはできない。試合すべての主導権を握り切るとは言わずとも、部分的に自分たちが支配する時間を作り、尚且つそこで勝負をつけるゴールを決め切れる様にならなければ先はない、というのが選手側からの意見だと報道から汲み取った。
これを教訓に次の4年間は攻撃的にゲームを進められる戦い方、主導権を握っていける握った際にパンチ力のある戦い方ができる状態を目指したチーム作りがなされていくのではないかと推察する。
話の流れに類似性を感じるのが2010 → 2014の代表だ。南アフリカでもラウンド16に負け、その教訓からザッケローニを指揮官に置いて攻撃的なサッカーを指向したチーム作りがなされた。日本人らしいインテンシティの高い守備と流動的なパスワークで相手を翻弄しながらダイナミックに攻撃するスタイルを作り上げていたが、ブラジル大会では惨敗に終わっている。
今回の話の流れから「類似の道筋を辿るのではないか」「歴史が繰り返す流れになるのでは」という推察がなされている。
個人的にこの推察に対してはNoだと思っている。そもそもの前提が大きく違うからだ。
一番の理由は選手のクオリティがこの10年で大きく上がっていること。当時より話題性は落ちるが (本田, 香川, 長谷部, 内田といったタレントが揃っていた) 、クオリティは今の方が圧倒的に高い (世界の冨安, 有言実行する堂安, 日本の至宝久保, 戦術三笘)。
そして当時の失敗を語れる層が指導者として頭角を表し始めてきているタイミングであることと、それを今の世代が認識できている年代である(ブラジル大会時に五輪世代はユース年代だった)のも大きい。
歴史が繰り返される可能性もあるかもしれないが、そんなに悲観せず、次の4年での積み上げを持って真にラウンド16の壁を破ってくれることを期待したい。
日本サッカーの現在地と新時代
ロシア大会から4年、アジアカップ、コパアメリカ、東京五輪と結果が出なかった中で最後のトライとなるカタールW杯では目標となるベスト8には届かなかった。残念だった。
しかし、確実に進化していることの手応えを掴むことができた、4年間で世界との差が縮まっていることをよく実感できた大会になった様に思う。
特に東京五輪で力をつけたメンバーが多くA代表に上がってきたのが嬉しい。スタメンを見ても、得点者を見ても東京五輪で作り上げた資産が確実にあったと思えたのが救いだった。東京五輪の準決勝でスペインに負けたのが悔しすぎたが、その借りをW杯で晴らしたとも捉えられる。
森保さんが敗戦後のインタビューで「新時代が見れた」とコメントしたのもあり、「新時代」が当分のキーワードになるだろう。メディアはわかりやすくキャッチーな言葉が好きだ。
ロストフの14秒からドーハの歓喜に続き、そして新時代へ。新たな可能性を見ることができた大会の4年後を楽しみに、これからも応援していきたい。
最後に、私的ベストゴールのスペイン戦の1点目を決めた堂安のゴールシーンを置いておきます。
これは本当に何回でも見れる。